ケアマネージャーが仕事をする職場の現状

ケアマネージャーは、ケアプランを作成し居宅サービス事業者や各種施設などと調整し、介護保険の給付管理を行うのが主な仕事である。介護保険法では、これらの業務を行っている介護支援サービス業者に、ケアマネージャーを配置することが義務づけられている。ケアマネージャーにとって居宅介護支援事業者は活躍の場である。ここでは、利用者50人につき1人以上のケアマネージャーを配置しなければならない。近年は居宅介護支援事業者が、他のさまざまな介護支援サービスを提供する施設や事業者と併設されることが多くなっている。具体的には、介護老人保健施設、訪問介護ステーション、デイケア施設、ショートステイ施設などと一体化する傾向がある。そのため、これらの施設で働く介護福祉士、理学療法士、ホームヘルパー、保健師などがケアマネージャーの資格を取得して、業務を兼務するケースが増加している。また、居宅で療養している人のもとへ、看護師や保健師を派遣するための基地となる施設を訪問看護ステーションと呼ぶ。この施設は病院の付属機関である場合が多く、スタッフの大半は看護師と保健師で構成されている。法的にはケアマネージャーの配置義務はないが、その仕事内容からスタッフの多くがケアマネージャーの資格を取得しているのが現状である。訪問看護ステーションはヘルパーステーションとしての機能を有していることがあるため、ケアマネージャーの有資格者を所属させることが、介護支援サービスを行ううえで大きなメリットとなるのである。